笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『終わるの早かったし
着替えとかしてから
4人で晩飯でも
食いに行く?』

車に乗ってすぐ
しまっちが言った

『おっ、いいねぇ。
俺は大丈夫だけど
夏海と牧野は
大丈夫か?』

『わたしは大丈夫だけどみどりはどうする?』

みどりは硬直していた

わたしにはわかった

わたしが初めて先生の
車に乗った時のように
みどりが緊張している事

きっと何を
話していいのか
わからないような
状況なんだ

『うん。大丈夫だよ。
あたしも行く』

みどりの返事に
わたしは喜んだ

勇気を出したみどりを
すごいと思った

『俺、牧野送ってから
家に戻るから
また連絡してくれよ』

わたしの家の前まで
送ってくれた
しまっちが言った

先生は、ママに挨拶を
すると言って、一緒に
家に来る事になった

みどりの健闘を
心から祈った

しまっちの車の中から
手を振るみどりに
ウインクした
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