笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
教室に戻って
わたしとみどりは
みんなの輪に入った

わいわい
盛り上がっている中に
先生が来た

先生も楽しそうだった

わたしはそんな先生を
ただ見ている事しか
出来なかった

クラスの出し物が
大盛況に終わった

わたしは、凌に
これから訪れる幸せを
思いながら、自分には
先生とのそんな幸せは
訪れない現実を悲観した

それでもいいと選んだ道だったはずなのに

最後は体育館での凌の
挨拶で締めくくられた

文化祭は大成功だった

後片付けをした後の
教室はいつもの
様子に戻った

少し淋しい感じ

今日はずっと
走り回っていた凌は
達成感に満ち溢れていた

『さっ!帰ろうぜ!
久々に3人で帰れるな』

凌がカバンを持って
歩き出した

『相沢!今日は
お疲れさん!
久々に3人揃ったな』

と先生が声をかけてきた

『おぅ!先生も
お疲れさんだったな!
さよなら~』

凌は右手を挙げた

『先生さよなら~』

わたしも元気に言った

『さよなら~』

先生は笑顔で
見送ってくれた
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