笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
想い続ける心
凌とかおりが
付き合い始めて
2人の幸せそうな顔を
何度見ただろう

かおりは
毎日放課後は部活

『一緒に帰れなくて
寂しくない?』

と聞いたわたしに
かおりは

『全然平気ですよ』

と笑って言った

かおりは
強い子なんだと思った

凌は帰る前に必ず
体育館に寄る

愛おしそうに
かおりを見つめる凌

それに気付いて
手を振るかおり

それが2人の
日課になっていた

些細な事だけど
2人にとっては
とても大切な日課
なんだろうと思う

みどりはそれを
羨ましがっていた

最近先輩が
バイトを始めて
あまり会えなくなったと嘆いていたから

それでもやっぱり
みどりも幸せそうだった

わたしはそんなみどりと凌を見守るしか
出来なかった

時々みどりと凌が
わたしに気を遣って
くれているのがわかった

そんな事
しなくてもいいのに
< 99 / 383 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop