あくしゅ。
一体どれ位の時間が

経ったのだろうか。


トムが去ってからかなりの間、

里美は玄関にしゃがみ込み泣いていた。


2人の関係は

まだ始まったばかりなのに、

これでジェイクとの

全てが終わってしまうの?


悲しみがどんどん溢れ涙が止まらない。


―――ピピピピピ、ピピピピピ……


携帯電話の着信音が響く。


重い身体を持ち上げ、

里美は部屋の中にある

携帯電話を手にした。


「……も、しもし……」


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