あくしゅ。
「んで、そのイベントっていつなの?」


「2ヵ月後」


「里美は何かプレゼントとか

 用意するの?」


由香に言われて里美ははっとした。


“そうか、ジェイクにプレゼント!”


里美の頭の中にその考えは

全くなかったのだ。


イベントで会えるという事は

そういうチャンスだってある。


そう思った途端、

里美は急に不安になった。


「……全然考えてなかったよー、由香ぁ」


救いを求める様に小さく呟いた。


今にも泣き出しそうな声だ。


「よーっし。

 この由香様が里美をお助けしましょうか」


「…………?」


「今度の日曜日、

 ジェイクのプレゼント選びに行こう」


由香の力強い言葉に里美は感動し、

そして笑顔で大きく頷いた。


< 31 / 147 >

この作品をシェア

pagetop