あくしゅ。
「…着いたぁ」


里美は無事に会場へと着いた。


開演1時間前だというのに

入口はすでに沢山の人で

いっぱいだった。


人々の熱気に負け、

里美はなかなか

入口付近に進むことが出来ずにいた。


「どうしよう……」


里美は段々と焦りを感じ始めた。


一歩でも近付きたいのに

近付く勇気が出ない。


そんな自分に落胆した。


「あの…、すみません。

 イベントに参加される方ですか?」


斜め後ろから声を掛けられ、

里美は驚きながら

声のする方へ振り向いた。


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