あくしゅ。
突然のジェイクとの握手

というサプライズに、

里美は天にも昇る気持ちだった。


「あ、そうだ」


ふと里美は持ってきていた

ジェイクへのプレゼントを見つめた。


「握手の時にジェイクに直接、

渡せるかも……」


そう思った瞬間、一気に緊張感が増した。


時間をかけて選んだプレゼントを、

ちゃんと上手く渡せるか

とても不安になった。


自然とプレゼントを持つ手に力が入る。


「それ、プレゼントですか?」


葵は里美の手元を見て尋ねた。


「はい。

 ……でもちゃんと渡せるか不安で……」


「きっと大丈夫ですよ。

 ジェイク、喜んでくれるといいですね」


葵の優しい言葉に里美は笑顔になった。


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