あくしゅ。
その小さな笑い声に、

里美は自分が虚しく感じ、

パソコン画面から視線をそらした。


「何やってんだろ、私……」


そんな独り言も悲しく部屋に響く。


少し気を紛らわせようと、

里美は本棚に目をやった。


決して多いとは言えないが、

様々なジャンルの本が並んでいる。


「あ、これ懐かしいな。

 学生ん時に夢中になったっけ」


里美は1冊の漫画本を手に取った。



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