あくしゅ。
「実はね、

 私が寝てた部屋に

 ジェイクが来てくれて、

 そこで数分間一緒に過ごせたの。

 その時に直接プレゼント渡せたんだ」


「おー!やったじゃーん!

 里美、幸せ者!」


由香は興奮を抑えられず、

里美の両肩に手を置き、

激しく揺さぶった。


「ゆ、由香。気持ち悪くなるよ……」


「あ、ごめん。ごめん」


悪戯な笑顔をしながら

由香は手を合わせた。


「これで、

 ジェイクが身に付けてくれるといいね」


「うん。使ってくれるといいな……」


使ってくれる確立が低いと感じつつ、

里美は呟いた。


しかし、

意外にもその時が

もうすぐ訪れようとしていたのだった。


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