あくしゅ。
ある日の仕事からの帰り道。

里美はようやく

連日の残業から解放された嬉しさで、

心がとても軽やかだった。


足取りも軽く家へと急いでいた。


少しでも自分の時間が出来ると、

あの時のジェイクとの時間を

思い出していた。


そして幸福感で満たされていたのだ。


家に着き、

いつもの様にポストをチェックする。


するといつか見た

A4の白い封筒が入っていた。


「あ、ジェイクの会報だ」


里美の足取りがさらに軽くなり

舞うように家へと入った。


そして無造作にバッグを置くと、

封筒を丁寧に開け会報に目を落とした。


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