あくしゅ。
ファンクラブの特典の中に、

“バースデーコールが

掛かってくるかもしれない”

というものがあった事を里美は

今思い出した。


ジェイクと電話している。


その状況が信じられなくて、

でもすごく嬉しくて

里美の頭の中は混乱していた。


「中国語で

 “Happy birthday”て

 なんて言うんですか?」


里美は

くだらない質問をしてしまった気がして、

少し落ち込んだ。


『チュウゴクゴ デハ

 ……“生日快樂”』


「せ……、ん?」


『ムズカシイ デスネ。

 ダイジョブ、ダイジョブ』


「はい、ありがとうございます」


この間もそうだったが今回もまた、

ジェイクとの話題がなかなか見つからない。


里美が悩んでいると

ジェイクから切り出した。


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