あくしゅ。
ジェイクと手を離した後、

そっと手を開いてみると、

4つに折られた

小さな1枚の紙切れがあった。


里美は誰にも気付かれない様に

ぎゅっと握り締め、

ステージから降り、

席へと急いだ。


「これ、何だろう……」


席に座り確認してみる。


そこには数字が書かれている。


“XX/XX~XX/XX

 tel.XXX-XXXX-XXXX Jake”


「電話?……携帯番号……!?」


ジェイクの日本滞在の期間と

携帯番号だ。


理解した瞬間、里美の鼓動が早まった。


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