初恋-はつこい-
「香坂君、菅野さん。

 先生、ちょっと席外すわね」


そう言うと、保健の先生は去っていった。


急に訪れた二人だけの空間。


真由はベッドに横になりながら、

どうしたらいいのか

訳がわからなくなっていた。


「……あの……」


隣からぽつりと声が聞こえた。


「菅野さんって、

 あの3の2の菅野さん?」


圭輔に話しかけられ、

真由は舞い上がった。


「は、はい……」



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