初恋-はつこい-
圭輔に話しかけられるなんて

思っていなかったので、

真由は上手く会話を続けられない。


「また、あの時みたいに貧血とか?」


あの時―――


2回目の委員会でのあのことだ。


「は、はい。そう、です……」


あの時の事を思い出して

真由の顔が赤く染まる。


「ねぇ、菅野さん。

 お互い、敬語使うのやめない?」


圭輔は少し笑いながら真由に提案した。


真由は圭輔と上手く話せるか

自信がなかったが、

「う、うん……」

と答えた。



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