初恋-はつこい-
口下手な上に

上がり症の真由にとって

とても辛いものだ。


「えっと……。

 両手を挙げたら

 右手で大きく円を書いて……」


説明しながら動き方を見せる。


皆の視線がなんだか痛く感じる。


「真由、大丈夫だよ。

 みんなちゃんと分かってるから」


花帆が真由の気持ちを察して

フォローしてくれる。


真由のぎこちない説明が

上手くいったのか、

花帆のフォローが良かったのか、

クラスの女子はほぼ完璧に

ダンスを習得していた。


< 136 / 485 >

この作品をシェア

pagetop