初恋-はつこい-
「……として、

 3年生は最上級生として自覚を持ち、

 この学校生活を送って欲しい。

  そして……」


壇上では

校長先生がお決まりの言葉を語っている。


在校生はそれを話半分で聞いている。


2年生が体育館の前半分に、

3年生が後ろ半分に

それぞれクラスごとに並んでいた。


真由はふと右隣を見た。


真剣に校長先生の話を聞く圭輔の後ろ姿。


顔は見えないが彼の背中を見るだけで、

真由の心はキュンとした。


< 16 / 485 >

この作品をシェア

pagetop