初恋-はつこい-
「まぁ、

 香坂君と私は

 進みたい道が一緒だから。

 菅野さんは菅野さんの道を

 決めればいいわ」


「“進みたい道が一緒”……?」


真由が小さく呟く。


「そうよ。

 私たちは運命共同体なの。

 これから先も

 私たちは一緒の道を歩んでいくの。

 残念だけど、

 菅野さんには入る隙なんて

 全くないわ」


勝ち誇ったかのような表情で

玲子が淡々と言った。


真由はそれがうまく理解できず、

頭の中が混乱していた。



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