初恋-はつこい-
「わ、

 私……

 そんなことしてな……」


「言い訳すんのかよ!

 長嶋は足痛めてんだぞ。」


……私、

本当になにもしてないんだよ。


心の中で真由は叫んだ。


でも今は真由がどう言っても

圭輔の誤解を解くことは出来ない。


悔しさと悲しみで

真由の目から涙が溢れ出た。


「泣いたって仕方ないんだよ。

 長嶋に謝ってこいよ」


気持ちの整理が

全くつかない状態の中、

圭輔に嫌われなくない一心で、

真由は重い身体を

どうにか動かし保健室へ向かった。



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