初恋-はつこい-
真由の激しい鼓動が治まらないまま、

休み時間を終えた。


臼倉先生が教室へと戻ってきた。


「では、

 この時間で全ての委員会を決めますよ」


そう言うと、

各委員会の立候補者を募り始めた。


「中央委員に限らず、どれでもいいから、

 立候補者がいれば手を挙げてくださいね」


先生の言葉に真由の鼓動は益々早まる。


手を挙げる勇気がなかなか出ない。


顔も見る見る赤くなる。


でもやはり圭輔と一緒の時間を

少しでも作りたい。


後悔したくない。


その思いで、真由はゆっくりと手を挙げた。


「はい、菅野さん。立候補かしら?」


クラスの生徒の注目が真由に集まる。


顔を真っ赤にしながら

震える声で真由は言った。


「と……図書委員に……

 立候補します……!」


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