初恋-はつこい-
文化祭が終わってから

2回目の委員会の日が

やってきた。


2学期最後の委員会だ。


真由はそれまでに

心の中を整理して、

委員会の行われる図書室へと

向かった。


静かにドアを開ける。


するとすでに圭輔や玲子、勇二が

いつもの座席に座っていた。


真由はゆっくりと

自分の席へと向かう。


そして恐る恐る座った。


「あら、菅野さぁん。

 土屋君とはラブラブなのぉ?」


玲子が皮肉たっぷりに言う。


真由はその響きに

少し動揺しながらもキッと前を向き、

「今日はみんなの前で

 ちゃんと言おうと思って」

と宣言した。


今まで見せたことのない

真由の表情に、

圭輔たちは

少し驚いた顔をしている。



< 367 / 485 >

この作品をシェア

pagetop