初恋-はつこい-
「ごめんごめん。

 あまりにも真由ってば、

 難しく考えてるんだもん。

 もっと楽に楽しく考えよ」


真由はこくんと頷く。


花帆はふと思ったのか、

急に真由に近付き耳元で囁く。


「チョコをハート型にして、

 真ん中に

 “大好き”

 ってデコっちゃえば?」


予想していなかった言葉に、

真由は無意識に

花帆を思いっきり押した。


「もう、花帆ってば!」


頭から湯気が出そうなほど

真由は体中が熱くなっていく。


「真由ってば、

 本当、可愛いんだからー」


花帆はにんまりと

笑いながら言う。


そして、二人は

目的のデパートに到着した。


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