初恋-はつこい-
クラスメートのひそひそ声。


真由を指差す手。


それら全てが怖くなり

真由は身体が震える。


ふと黒板に目をやる。


そこには大きく、

『菅野真由は香坂圭輔に片想い中』

と書かれていた。


真由は全身の血の気が引くのを感じた。


ここにはもういられない……


そう思い、

真由はうつむきながら教室を出ようとした。


とその時、鋭い声が教室内に響いた。


「何コレ?こんな事して楽しいわけ」



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