初恋-はつこい-
「あ、あった……!」


掲示板にははっきりと

真由の受験番号

170番の文字が書かれていた。


嬉しさで目に涙が溢れる。


あこがれの

小宮南高校に入学することが

出来る喜びが、

次から次へと湧き出てきた。


「真由、どうだった?」


杏奈が声を弾ませて

真由に近寄る。


「あった、あったよ!

 私、受かったぁ」


その言葉に

杏奈は思いっ切り

真由を抱き締めた。


「私もだよー!

 私も受かったよー!」


杏奈の受験番号168番も

しっかりと掲示板に書かれていた。


「また高校でも一緒だね」


真由が満面の笑みで言うと

杏奈は何度も頷いた。



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