初恋-はつこい-
卒業式まであと5日。


連日卒業式の練習ばかり

させられる毎日だ。


退屈だと思う反面、

もうこの中学に通うのも

僅かだと思うと、

真由は少し切なく感じていた。


勇気を出して

バレンタインに圭輔に渡した手紙。


あの返事も圭輔から

まだ何も聞けていない。


しかし自分から

返事を聞く勇気もなく、

ただただ時間だけが過ぎていった。



ほんのり温かな風が

優しく吹く真っ青な青空。

とうとう真由たちの

卒業式の日を迎えた。


< 474 / 485 >

この作品をシェア

pagetop