初恋-はつこい-
「だ、大丈……」


真由の言葉を遮り、

圭輔は真由の腕を掴み肩をそっと抱いた。


わ、私、今、香坂君に支えられてる……


真由の鼓動が高まる。


全身の火照りで熱く、

焼かれてしまいそうな程だ。


「先生。

 俺、菅野を保健室へ連れて行きます」


そう言うと圭輔は

真由を優しく抱きかかえながら

図書室を後にした。


その2人の姿を

玲子がじっと睨みつけていた。


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