初恋-はつこい-
席に着いてもドキドキが止まらない。


それよりももっと激しくなっていた。


暫くして教室に全員が揃い、

4組の担任であろう先生が

教室に入り出席を取り始めた。


「……君。

 香坂圭輔(こうさか けいすけ)君」


『あ!』


真由は心の中で叫んだ。


昇降口で声を掛けてくれた彼、

香坂圭輔と同じクラスだったのだ。


圭輔と同じクラスという嬉さと、

初対面の時の恥ずかしさで複雑な気持ちで、

真由の中学校生活と恋は

スタートしたのだった―――


< 8 / 485 >

この作品をシェア

pagetop