Sweet Life



朝御飯を済ませドライブに。


近くのミュージアムを見たりカフェに入ったりお土産屋さんをひやかしたり。


フフフ…


久しぶりのデートらしいデート


旅館に戻り


「樹は大浴場に行って」


「ん?」


「私は部屋のお風呂に入るから」


キスマークだらけだから大浴場に行けない。


「そんな目で見んなよ」


そんな目ってどんな目よ。


「恨みがましい目」


言いたいことが顔に出ていたのか


「悪かったって」


「じゃあ大浴場に行って」


「此処で一緒に」


抱き寄せようとするのを手を突っ張って


「ゆっくり入りたいの。樹と一緒ならゆっくり出来ない」


「お前、失礼な奴だな」


あら、眉が上がってる。


「だって」


「何だよ?」


「夕べだって今朝だってちょっかいばっかり」


「……」


「あ、一緒に入るならいいよ」


「ん?」


「別々に寝るから」

「お前なぁ」


「どっちがいい?」


樹が苦虫を潰したような渋い顔をして


「降参!お前の勝ち!風呂に行って来る」


玄関に向かい…振り向いて


「その代わり晩は分かってんだろうな」


「……」


ニヤリと悪魔の微笑みを浮かべて出て行った。


……





はぁ~


樹はやっぱり どスケベだ。


……





ま、何とかなるでしょ。


私もお風呂に入ろうっと。



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