Sweet Life
翌朝
目覚めたら菜摘はいなかった。
襖を開けて
あ~風呂か。
俺も入ろ。
浴衣を脱いで
ガラッ!
菜摘は露天の方にいるのか。
ガラッ!
露天に出ると菜摘が此方を振り返り…真っ赤になった。
「おはよう、菜摘」
「お、おはよう」
目が泳いでる。
まだ俺の裸を見るのに抵抗があるようだ。
湯船に入り
「大丈夫か?」
「何が?」
キョトンとして。
「二日酔い」
「二日酔い?樹、コップ半分のビールくらいで酔わないよ」
何を言ってんだと顔をしてるが…これは覚えてないな。
「ね、樹」
「ん?」
俺から距離を空けてるのを腕を引っ張って引き寄せ
「何だ?」
「あ、いやね、夕べね」
「ん?」
菜摘の耳朶を噛む。
「や、やだって」
離れようと頭を…
「だから何?」
お構いなしに耳を…
「ァッ…だ、だからね、夕べ私いつベッドに」
唇を耳から首筋に這わしながら
「お前、プリント解きながら寝てたんだよ」
「えっ?」
「だから俺が運んだ」
「あっ、ご、ごめんなさい」
顔を上げて
「何も覚えてないのか?」
「う、うん」
恥ずかしそうに顔を赤らめて
「『たつき~なつみのことしゅきれすか?』」
「えっ?」