Sweet Life



「菜摘、おはよう」


「唯ちゃん、おはよう」


「春休みどうだった?今回は遊べなかったし」


「ごめんね」



二回ほど連絡もらったんだけど、一回目は旅行に行ってたし二回目は杉下君も一緒だったから樹に却下された。


それもさ、頭から駄目とは言わないで



「このプリントでそうだな、75点採ったら誰と何処へ遊びに行ってもいいぞ」


その時点で嫌な予感はしてたのよ。


「今まで頑張ってきたんだしな。75点くらいなら採れるだろ。ご褒美だ」


「……」


渡されたプリント見た時点で…死にました。


な、何なのよ、これは。


まだ習ってないわよ。


私の顔を見て


「早くやらないと時間がないぞ」


「あのぅ、これって三年のプリントじゃ」


「ん?お前も三年だろ。ま、ちょっとは難しいが応用だと思えば」


「……」


数学苦手の私に三年の三学期の期末テストなんか解けるわけありません。


完全に嫌がらせだ。


「完全に赤点だな。俺は悲しいな、お前が此処まで馬鹿で。可哀想だが、遊びに行くのは諦めてくれ。俺も残念だ」


「嘘ばっかり」


「ん?何か言ったか?」


「えっ?な、何も」


「そうか。ま、杉下と遊べなくても俺が遊んでやるから」


ヤキモチ以外の何物でもない。


その夜


『遊んでやるから』と『あ、ついでに赤点のお仕置きな』と言って…


身体中に痕をつけられ…寝かせてもらえなかった。


やっぱり樹は…どSの変態のスケベ男だ。











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