Sweet Life
着替えを済ませ保健の先生と島先生に
「ありがとうございました」
「気を付けろよ」
「何なら明日、学校休みなさい」
「はい」
「火浦先生、よろしくお願いします」
「はい」
樹に支えられて保健室を後にした。
車に乗り込むまでお互い無言で。
シートベルトを締めて
「大丈夫か?」
頭を撫でて
「はい、大丈夫です」
「フッ もう奥さんに戻っていいぞ」
「うん」
車の時計を見たら、もう6時を回ってた。
私、何時間寝てたんだろう。
「吐き気とかないか?」
「うん。だけど」
「ん?痛いか?」
心配そうに
「あ、ううん違うの。晩御飯」
「大丈夫だ、お前は作らなくても」
「だけど」
「冷蔵庫に何かあるだろ?適当にするから」
「うん、ありがとう」
シートに身を沈め目を閉じる。
少しだけ頭が重い。
――
―
「菜摘、菜摘、着いたぞ」
樹に揺すられて目を
「歩けるか?」
「うん、何とか」
シートベルトを外して支えてもらいながら家へ