Sweet Life

ﾋﾟﾝﾎﾟーﾝ


唯ちゃん達が来た。


「菜摘、どう？あ、これお見舞いね」


コンビニでプリンを買って来てくれた。


「ありがとうね。食べようよ」


リビングのテーブルにプリンとジュースを並べて


「菜摘も座りなさいよ」


「うん」


「で、具合はどうなの？」


「あ、うん。大丈夫。ただコブになってるから保健の先生が大事とって休めって」


唯ちゃんが触って


「あ、ホントだ」


心配そうな顔で


「大丈夫だよ。痛くもないし。明日には行けるよ」


「無理しないでよ」


「ありがとう」


プリンを食べながら


「菜摘、ボールを蹴った吉川君が『ごめん』って言ってくれって。心配してたよ。本当は一緒に来たいって言ってたんだけど菜摘の様子も分からないからとりあえず二人で来たの」


紗英ちゃんが思い出したように。


「あ、そうよ。吉川君のことを一番に言わなきゃいけなかったんだよ」


唯ちゃんも


「ｱﾊﾊ 忘れてた」


だって。


来てくれたのは唯ちゃんと紗英ちゃん。


この二人は中学から一緒で一番の仲良し、親友。


だけどいくら親友のこの二人にも結婚のことは言えない。


内緒にしているのがちょっと後ろめたいんだけど…