Sweet Life



キンコーンカンコーン


ふぅ~


やっと終わった。


樹が教室を出る時にちらっとみたけど思わず目を逸らした。


「お弁当食べよう」


「うん」


あまり食欲はないけど唯ちゃんと紗英ちゃんとお弁当を。


「菜摘、あんまり食べないね」


「あ、うん。何だか欲しくないんだ」


「何処か悪い?」


二人が心配してくれるけど


「ううん、やっぱりお天気のせいかしら」


窓に目をやると


「きつくなってきたね」


「う~ん。これだけ毎日降ると体にカビ生えそうだよね」


「う~ん、そうだよね」


体にカビじゃなく心に棘が刺さってるみたい。



キンコーンカンコーン


チャイムがなって


「じゃあまた後でね」


唯ちゃんと紗英ちゃんと別れて自分の席へ



BuBuBuBu


携帯…メールだ。


見ると


『どうかしたか?』


樹から…


さっきの授業中の私が変だったからだ。


簡単に


『何でもないよ』


と返信して昼からの授業を受ける。


だけどやはり上の空



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