Sweet Life



何とか朝御飯を食べて


私は後片付けと掃除洗濯を。


樹は新聞を読んでいる。


家事を済ませて


「菜摘、コーヒー淹れてくれ」


「はい」


コーヒーを淹れて


「はい」


樹に渡してリビングを出ようとすると



「菜摘」


「はい?」


「何処に行くんだ?」


「あ、いや、高原の家に掃除しに」


樹といるのが気詰まりでなんて言えない。


「どうかしたか?」


「ううん」


確かに変に思うよね。


いつもお休みなら樹に煩さがられるくらいに喋るし、くっついてるもん。


「ちょっと座れ」


「う、うん」


樹の向かいのソファーに座ると樹の眉が上がった。


だけど…何も言わない。


「今日、何か予定あるか?」


「今日?別にないよ」


「ん。なら晩飯食いに行くから」


「えっ?」


「たまには外もいいだろ」


「う、うん」


気を遣ってくれてんのかな。


食欲はないけど家で二人顔を付き合わせてるよりいいかも。


「ホテルのフレンチレストランだから」


ホテルの?


「うん、分かった」


それなりの恰好をしなくちゃいけないよね。



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