Sweet Life



一時間程したら樹が帰って来た。


「おかえりなさい」


「ん。菜摘」


樹が紙袋を私に。


「えっ?」


「ケーキだ。夕べベッドを追い出したお詫び」


「あ、ありがとう」


ケーキを買いに行ってたのか。


「コーヒー淹れて。食おう」


「うん」


「フッ やっと笑った」


「えっ?」


唇に軽くキスをしてリビングへ


樹…心配してくれてたの?


樹…優しいね。


何だか涙が出そうだよ。


泣いてるのを知られたくなくて慌ててコーヒーを淹れに。


ケーキはフルーツタルトとレアチーズケーキ


レアチーズケーキが樹の分。


私がフルーツタルト


「はい、どうぞ」


「ん」


樹の横に座ってケーキを食べる。


「美味しいね」


「そっか」


樹の顔も優しくなってる。


やっぱり私の早とちりだよね。


うん。そうだよ。




< 199 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop