Sweet Life
樹も起き上がって
「菜摘」
「……」
「お前は…俺が好きか?」
「う、うん」
「本当に?」
「うん。誰よりも樹が好き」
あ~また恥ずかしくなってきた。
「ん、ありがとな。俺もお前が好きだから」
「ほ、本当に?」
「あぁ。お前…それとも何か俺を信じないのか?」
わぁ~目が怖いんですけど。
慌てて首を振り
「信じてます、信じてますから」
「ん。なら」
「はい?」
「キスして」
「……」
はぁ?何でキスなんですか?
「菜摘」
「た、樹…私がするの?」
「お前がしなくて誰がする?」
「……」
誰がするって…樹から…なんて怖くて言えない。
「菜摘、さっさとしないと明日一日中勉強」
「します」
一日中勉強させられて堪りますか。
樹の頬に両手を添えて…って目を閉じてよ。
「た、たつき」
「ん?」
「目」
「気にすんな」
いや、気になります。
「菜摘」
わぁ~声が低くなった。
仕方ない。
そっと唇を重ねる。
でも樹は…
全く反応なし。
触れるだけのキスではやっぱり駄目なのね。