Sweet Life



―――


――





それから数日後


「明日からだな」


晩御飯を食べながら樹がのほほんと。


こっちは切羽詰まってるのにまるで他人事みたいね。


「ん?どうかしたか?」


「別に」


「別にって顔じゃないけど」


じゃあどんな顔なのよ。


「菜摘」


「樹…冷たい」


「ん?」


「何かさ『俺には関係ないけど、ま、頑張れや』みたいな」


「フッ 何だよ、それ」


「何でもいいよ、もう」


「何をヒステリー起こしてんだよ?」


ヒ、ヒステリーですって?


「ヒステリーで悪かったわね」


「……」


お茶碗とお箸を置き、私の横に来て


「菜摘、どうしたんだ?ん」


そっと抱き寄せられて


「ご、ごめん」


樹の胸に頭をもたせかけて


「ま、気持ちは分かるが…大丈夫だから」


「だ、だって成績悪かったらイギリスで勉強漬けなんでしょう?」


嫌だよ、結婚式以外は勉強なんて。


「フッ こんだけ頑張って勉強したんだから赤点なんてことはないだろ」


「た、樹、私…赤点なんか採ったことないからね」


し、失礼しちゃうわ。


「当たり前だ。もし…赤点なんか採ったらイギリス行きもなしだから」


「……」


はぁ~それだけは免れそうだわ。



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