Sweet Life
晩御飯を食べ終えて後片付けをして
リビングでニュースを見てる樹にお茶を渡して
「私もお風呂に入って来るね」
「菜摘」
「はい?」
「風呂入んのか?」
「あ、うん」
それが何か?
「勉強は?」
「へっ?」
勉強って…
「だから勉強はって聞いてんの」
って言われてもですね。
「試験…終わったよ」
「試験終わっても受験生に変わりはない」
「……」
「菜摘」
マ、マジっすか?先生
固まってしまった私に
「ん?菜摘さん」
私の側に来て顔を覗き込み
絶対嫌味だ。
「フッ そんな顔をすんな。分かった。今日だけは特別に免除してやる」
「免除してやる」ってめっちゃ偉そうに。
「ん?菜摘さん」
「あ、ありがとうございます」
「ん。じゃあ風呂に入ってよし」
「は、はい。ありがとうございました」
一礼してお風呂へ
「クッククク…ハハハ…」
背中に樹の笑い声が響いていた。
――
―
はぁ~
悲しきは受験生か。
ブクブクブク
バスタブに沈んだ。