Sweet Life
「プールに行くのか?」
「あ、うん。合宿が終わったら」
別に悪いことをしてるわけではないのに何故か俯く。
「杉下もか?」
「えっ?ち、違うよ。唯ちゃんと紗英ちゃんとだよ」
まだヤキモチ妬いてるのかしら?
「ふ~ん」
な、何よ『ふ~ん』って。
「た、樹」
「まぁ、仕方ねえな。ただし」
「はい?」
「水着はワンピースにしろよ。ビキニは」
「あ、当たり前でしょう。ビキニなんて、か、買うわけないよ」
あ~恥ずかしい。
「クククク…そうだな。あ、ビキニを買ってもいいぞ」
「えっ?」
「俺だけに見せるならな」
ニヤリと。
「ば、馬鹿!見せません。ってか着ませんから」
「いやそう言わずに。なんなら一緒に買いに行ってやろうか、ビキニ」
「け、結構です」
ホントに何を言うんだろ、このスケベ男は!
「遠慮しなくていいぞ」
「誰も遠慮してませんから」
「クッククク…ハハハ…」
笑ってる。