Sweet Life
マンションに着いて
優雅にアフタヌーンティータイムだと思っていたのに…
お父さんが
「菜摘、成績表」
ほれ出せとばかりに手を差し出す。
お茶の後でもいいじゃないと思いながらもバックから(また私も律儀だわ。すぐ出せるようにバックに入れてんだもん)出して
「はい」
「うん」
隣で樹がニヤニヤしてる。
あ~保護者と教師がいるんだもん。
休まる場所がない。
――
―
お父さんとお母さんが成績表を見て
「ま、よく頑張ったな」
「やっぱり樹さんのお陰ね」
いや、頑張ったのは私ですから。
お母さん、褒めるなら私を褒めて下さい。
私は褒められて伸びる子なんです。
「菜摘、この調子で頑張れよ」
「樹さん、これからもお願いしますね」
「任せて下さい」
「……」
やっぱり勉強漬けなんだわ。
何だか…疲れた。
「菜摘、ケーキお代わりは?」
「うん、食べる」
こうなったら食べてやるわ。
ケーキだけが私を癒してくれる。
「クッククク…」
樹が笑ってる。
フンだ!