Sweet Life
「樹の馬鹿!」
樹の腕から逃れようと暴れているとガシッと羽交い締めされた。
「離してよ」
「落ち着けって」
「樹なんか嫌いだもん。いつも子ども扱いするし馬鹿にしてるし」
「子ども扱いも馬鹿にもしてないし」
「……」
絶対嘘だ。
顔がニヤついてるもん。
「早い話が明日の結婚式の夜まで抱かなきゃいいんだろ。普通の新婚さんみたいに結婚式の夜に初夜を迎えたいんだろ」
な、何でそんな恥ずかしいことを堂々と言うんでしょうか。
「お前…恥ずかしいのか?顔が赤い」
「あ、当たり前でしょうが」
「クッククク…マジに可愛いなぁ」
「ほら、また子ども扱いしてる」
「してないって」
「……」
「ほんとにしてないから」
「ほんと?」
「あぁ。だからもうむくれるな」
「むくれてません。…って何処触ってんの」
油断してると樹の手がパジャマの裾から…
樹の手を押さえ
「さっき言ったこと聞いてなかったの?」
私の手を無視して胸に触れてくる。
「ん。聞いてた。だから安心しろ、触ってるだけだ」
「……」
『安心しろ』
『触ってるだけ』
な、何を!!
「も、もう信じらんない」