Sweet Life
唇に軽く
チュッ!
樹の唇が迫ってくるけど手で押さえて
「だ~め」
「……」
「明日まで駄目」
「またお預けかよ」
「フフフ…」
「明日…覚えてろよ」
「えっ?」
樹がニヤリと。
…明日、何だか不安。
「樹」
「ん?」
樹から離れて荷物を詰め
「結婚してから初めてだね」
「何が?」
「別々に寝るの」
「フッ 寂しいのか?」
「な、違うし。樹の方こそ寂しいんじゃない?」
あ、化粧ポーチも忘れちゃいけないわ。
ポーチを鞄に入れようとして
…ッ
「樹」
後ろから抱きしめられた。
「寂しい」
「……」
「菜摘がいないと寂しい」
「樹…」
耳の後ろにキスをして
「ま、今晩だけだから」
「うん」
「お前も寂しがってないで今晩ぐっすり寝ろよ。目の下にクマ作ってんじゃねえぞ」
「し、失礼ね」
「ククク…」
樹から離れて
「じゃあ行くわ。お父さん達待ってるから」
「あぁ」
二人部屋を出てみんなが待ってるロビーへ