Sweet Life
コンコン
「はい」
入って来たのは
「お父さん」
「菜摘…綺麗に出来たな」
「ありがとう」
フフ お父さん吃驚してる。
「お父さん、菜摘とヴァージンロード歩くの大丈夫ですか?」
「あ、あぁ」
「ちゃんと樹さんに引き渡して下さいよ」
「お母さんは煩いな。分かってるから」
「それならいいんですが、何だかぼぉーとしてるじゃないですか」
「しとらん」
い、いや、こんなとこで夫婦喧嘩始めないでよ。
「お父さんお母さん。もういいでしょう?」
「あ、ごめんね菜摘」
「…悪かったな」
フフフ…二人の方が緊張してるみたい。
「お父さん、樹に会った?」
「あぁ大丈夫だ。ちゃんと来てる」
あ~よかった。
コンコン
「はい」
スタッフの人が
「お時間です」
「はい」
「じゃあ お母さん先に行くから。お父さん頼みますよ」
お母さんがバタバタ出て行き後にはお父さんと私。
「お父さん、本当に大丈夫?緊張」
「いや緊張よりお前を樹君にやるのが勿体無くなった」
はぁ?
「お父さん」
今頃そんなことを言われても
私が困ったような顔をしたのか
「冗談だ。いつまでも手元に置いときたいがそれは親のエゴだ。それに樹君はお父さんがこの男なら菜摘を幸せにしてくれると見込んだんだ。ちゃんと渡すよ」
「お父さん」
「泣くなよ」
「う、うん。お父さんもね」
「あぁ大丈夫だ」