Sweet Life
――
―
「そろそろ飯に行くか」
「うん」
樹の腕に腕を絡ませて
「エヘヘヘ…」
「その変な笑いは何だ?」
変な笑いって
「失礼ね。幸せだから笑ってんのに」
「もうちょっと可愛く笑え」
「悪かったわね、可愛くなくて」
やっぱり失礼だ。
絡ませていた腕を離したら
「バ~カ」
また馬鹿って言われた。
引き寄せられ
「離れんな」
「樹」
「な」
「うん」
これで機嫌がよくなる私って単純なのね。
レストランに行き
わぁ~素敵なレストラン
シャンデリアが綺麗
テーブルに案内され
「本当は駄目なんだが特別だ。一口だけ飲んでもいいぞ」
「うん、ありがとう」
う、嬉しい。
だ、だってシャンパンだよ、シャンパン。
披露宴の時はさすがに両方の親がいたので飲ませてもらえなかったんだもん。
ソムリエさんがグラスに注いでくれ
「綺麗だね。泡がシュワシュワしてる」
「じゃあ菜摘」
「うん」
グラスを手にして
「乾杯」
「乾杯」