Sweet Life



その後は二人で夕食を食べ(いつ、何処で学校関係者に見られるか分からないから樹のマンションで)家まで送ってもらった。


「ただいま」


「おかえりなさい。火浦さんは?」


「うん、もう帰った。お母さんによろしくって」


初めの約束通りに特別なことがない限り10時迄には送ってもらうことになっている。


「あら、お父さん帰ってるの」


「えぇ。明日は新年会らしいから今日は早く帰って来たみたいよ」


1月は新年会やら何やらでお父さんも忙しい。


「火浦さんも受験で忙しいんじゃない?」


そうなのよね。


あ、受験って言っても三年生の大学受験じゃなく我が校の入試の準備。


今日だけぽっかりと時間が空いたみたいで久しぶりのデートだった。


ガチャッ!


「あ、お父さん」


「菜摘、おかえり。火浦君は寄らなかったのか?」


「えっ?う、うん」


何か樹に話しでもあったのかしら?


「あ、お父さんが帰りに菜摘の好きなケーキを買って来てくれたのよ。食べましょう」


「わぁ~嬉しい。ありがとう、お父さん」


ケーキの箱を開けたら4個入ってた。


あ~だから樹か。


紅茶を淹れてケーキを。


その時、お父さんが爆弾発言をした。




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