Sweet Life
「ちゃんとお断りしてさっさと出てきたよ」
「本当?直ぐ解放してくれたの?」
「ま、ちょっとしつこかったけどな。 『彼女が待ってるんで』ってピシッと 言った。『先生も酔ってるようだから早く休んだ方がいいですよ』ってな」
「……」
「ん?まだ信じられないのか?」
「だ、だって嫌なんだもん」
「ん?」
樹の首に腕を回して抱きついて
「樹から抱いたんじゃなくても竹田先生が樹に抱き着いたのが」
「菜摘」
「樹が…私以外を抱くのは嫌なんだもん」
子どもぽいヤキモチだと分かっているんだけど。
「樹…嫌い?こ、こんなにヤキモチ妬く私は…嫌だよね?うざいよね?」
涙が後から後から溢れてくる。
「フッ 嫌いな訳ないだろ。うざい訳ないだろ。俺だっていつも言ってるようにお 前が他の男といると妬くから。杉下とのことだって本音を言えばアイツを殴って やろうかと思った」
きつく抱きしめて背中を撫でてくれる。