Sweet Life



「樹…愛してる。世界中の誰よりも樹だけを…愛してる」


あ~恥ずかしい。


樹の胸に顔を埋めて樹にきつく抱き着く。


「フッ な!恥ずかしいだろ」


「……」


「俺だけ恥ずかしい目にあうのもな」


だから私に言わせたのですか?


やっぱり


「意地悪」


思わず顔を


「やっと顔を上げた」


「樹」


優しく私を見つめる樹の瞳に見入ってしまう。


「愛してるよ、奥さん」


再び甘い言葉を囁いて…


唇が…合わさる。


そっと優しく…


啄むように…


「私も愛してる。旦那様を」


私から樹の下唇を舐めて…舌を潜り込ませ


初めは驚いていた樹も受け入れ…絡ませる。


――





口づけは深く…激しく…気持ちよく…


また頭が真っ白で…樹しか考えられない。


まるでこの世界中に私と樹…二人だけしか存在しない、そんな錯覚に陥りそう。


「…ゥ…ゥゥン~」


甘い声が合わさった唇の隙間から零れる。


――








< 532 / 538 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop