Sweet Life
「た、樹」
「ん?」
「樹は…そんな女性と付き合ってたの?」
「……」
「ねえってば」
さっきは嫉妬よりも落ち込んでたけど、樹の口からそんなことを聞くと
「嫉妬してんのか?」
片方の口角を上げニヤリと
「べ、別に」
「ふ~ん。じゃあ関係ないだろ」
「そ、そりゃね」
さっきまでの優しさは何だったの?
まるで獲物をいたぶるハイエナみたい。
「俺がお前と出合う前に、そりゃ俺も男だし、いい大人だし、それに当然いい男だしな。それなりに大人のお付き合いってのは」
「もう、いい。言わなくて」
「聞きたいんだろ。俺が他の女とどのように過ごしたか」
ますますニヤニヤしてる。
やっぱり悪魔だ。
「もう、いいってば」
「菜摘」
手を伸ばしてくるのを払い
「樹の馬鹿!!」
自分の部屋に入った。