Sweet Life
「菜摘」
「……」
「怒ったのか?」
「……」
「悪い」
「……」
「ヤキモチ妬いた」
「……」
「菜摘」
「や、ヤキモチなんて…杉下君とは何でもないから」
樹の顔は見ない。
「分かってる。だけど…アイツは杉下は、お前に気があるぞ」
「えっ?」
反射的に樹の顔を
「見てたら分かる。お前が気づいてないだけで」
「まさか」
「去年だったか、俺が着任した日にお前等話してたろ」
「……」
「杉下がお前を好きだって」
「……」
……
…あぁ~
そう言えばそんなこと言われてからかわれてたよな。
「それは冗談」
「冗談じゃねえと思うよ。お前が気づいてないだけで周りの奴は気づいてる」
「う、嘘」
杉下君が私を?
た、確かに中学から一緒だから仲はいいけど。
「お前、ちょっと鈍いつうか…その辺のことに疎いだろ」
「……」
否定は出来ません。
だ、だって初めて好きになったのが樹なんだから。
「た、樹…」
「情けない顔すんな」
「ど、どうしたらいいのよ?」