てがみ~未来への約束~
「ちょ、ちょっと羽村さん。

 困ります……!」


私が抵抗したところで、

無駄なんだけれど。


羽村さんの力に太刀打ちなど

出来ない。


女は、無力だ。


「ま、今回のことで、

 課長が俺をどう処分しようが勝手。

 好きなようにしてくれよ。

 でも俺は、

 “狙ったコは絶対落とす”って

 決めてるから、さ」


そう言うと、

羽村さんは荷物をひょいと持った。


「とりあえず、

 今日はこのまま仕事するワケにも

 いかねーだろうし、

 “自宅待機”でもするよ。

 じゃあね、カチョウサン」


羽村さんはニヤリと笑うと、

会社を後にしていった。







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