てがみ~未来への約束~
『東京→大阪』

とプリントされているのだから。


羽村さんが私に差し出したもの。


それは、

大阪行きの新幹線のチケットだった。


「今すぐに返事は出さなくてもいい。

 この新幹線に

 俺と一緒に乗ってくれると信じてる」


そう言って、

羽村さんは私の手を強引に開き、

そのチケットを握らせた。


「明日、ホームで待ってるから」


それだけ告げると、

はむらさんはようやく私を解放して

足早に去っていった。






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